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2013/03/01

格付据置のお知らせ

 株式会社富山第一銀行(頭取 横田格)は、このたび株式会社日本格付研究所(JCR)より、以下のとおり格付を据え置く旨の通知を受けましたのでお知らせいたします。

1.格付機関

株式会社日本格付研究所(JCR)

2.格付

『A』(シングルAフラット)

3.格付の見通し

『安定的』

4.格付の対象

長期発行体格付

5.格付の主な評価理由

(1) 富山県富山市に本店を置く資金量1兆円弱の第二地方銀行。創業以来、1度も最終赤字を計上していない堅実経営が特徴である。預貸金残高はともに増加傾向にあり、県内預貸金シェアは、預金(ゆうちょ銀行除く)12%、貸出金17%と、地元では一定のプレゼンスを有する。貸出金の伸びを牽引しているのは、地方公共団体や大企業向けであるが、中小企業向け貸出残高の減少幅が縮小傾向にあるほか、高金利商品の個人向け無担保フリーローンが好調な売れ行きをみせている。
(2) 資本の充実度に加え、良好な貸出資産に支えられ今後も与信費用が連続して多額となるリスクが小さいとみられる点などを勘案し、格付を据え置き、見通しを安定的とした。安定的に一定水準の最終利益を見通せるかが今後の格付上の注目ポイントと考えており、保有有価証券の評価損益の動向、および有価証券部門で抱える価格変動リスクなどを注視していく。
(3) 13/3期上半期のROA(コア業務純益ベース、年換算)は0.58%と、他行比優位な水準を維持しているが、最終利益でみた収益性は低水準にとどまる。有価証券運用で高い利回りを確保していることが、コア業務純益の水準を引き上げている半面、評価損を抱えた保有株式の売却などが最終利益を圧迫している。一方、与信費用の落ち着きを背景に内部留保の蓄積は進展しており、13/3期第3四半期末の連結TierⅠ比率は12.50%と高水準にある。TierⅠ資本対比でみた繰延税金資産の水準や保有有価証券で評価損を抱えている点を勘案しても資本の充実度は高い。
(4) 金融再生法開示債権比率は13/3期第3四半期末で2.60%と低い水準を維持している上、総与信に占めるその他要注意先債権が少なく、分類率も抑制されている。与信費用は落ち着いており、13/3期第3四半期累計では、貸倒引当金戻入益の計上などで2億円のマイナスとなっている。特定の債務者に対して与信が集中しているケースはみられるものの、業況に懸念のない先が大半である。
(5) 保有有価証券の評価損益(その他保有目的)は13/3期第3四半期末で6億円の評価損と前年同期末から77億円縮小した。株価の回復や円安の進行、保有株式の損切りなどが評価損益の改善に寄与している。もっとも、株式の保有残高はTierⅠ資本の6割近くに相当するほか、投資信託などを含むその他の証券の保有残高もTierⅠ資本の3割近くに相当する。株式や投資信託に係る価格変動リスクは資本対比で大きく、株価などの変化に伴い評価損益が増減しやすい点や収益への影響などが注視される。また、保有債券に係る金利リスクがデュレーションの長期化に伴い拡大傾向にある点にも注意を要する。

6.格付の据置について

今回の格付の据置は、当行の堅実経営と透明性が適正に評価されたものと考えております。当行ではこの事に満足することなく、更に上位の格付の取得を目指し、引き続き地域金融機関として地域の皆様の多様なニーズにお応えできるよう堅実な経営に努力していきます。

<本件に関するお問い合わせ先>
総合企画部 藤岡・藤
電話番号:076-424-1219