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2012/03/07

格付け据置のお知らせ

 株式会社富山第一銀行(頭取 横田格)は、このたび株式会社日本格付研究所(JCR)より、以下のとおり格付けを据え置く旨の通知を受けましたのでお知らせいたします。

1.格付け機関

株式会社日本格付研究所(JCR)

2.格付け

『A』(シングルAフラット)

3.格付けの見通し

『安定的』

4.格付けの対象

長期優先債務 格付け

5.格付けの主な評価理由

(1) 富山県富山市に本店を置く資金量約9,000億円の第二地方銀行。創業以来、1度も最終赤字を計上していない堅実経営が特徴である。格付は、良好な貸出資産の質、資本水準の高さなどを反映している。ただ、その他有価証券の評価損は、株価下落などを背景に、ここ1年で比較的大きく拡大した。依然、株式の評価損が大きいことも踏まえると、当面ロスカットなどによって、最終利益の水準が押し下げられる可能性があり、今後の損益への影響などが注目される。
(2) 貸出金残高は、近年、地方公共団体向けや大企業向けを中心に増加が続いている。足元では、11年7月から販売を開始した、個人向けの無担保フリーローンも好調な売れ行きをみせている。ただ、収益基盤の核となる中小企業向けは減少傾向にある。中小零細企業向け融資の特化型店舗における新規開拓などで増加している取引先数を、残高の確保に結び付けていけるかが注目される。
(3) 金融再生法開示債権比率は11年12月末で2.48%(部分直接償却前では3.54%)と、引き続き抑制されている。総与信に占めるその他要注意先債権の比率も低く、貸出金の小口分散が効いていることもあり、与信費用が連続して多額となるリスクは低いとみられる。長期的にみても、与信費用は貸出残高対比で落ち着いた水準で推移している。
(4) 有価証券運用においては、株式の保有残高が多く、11/3期以降、集中的に保有していた特定業種の株価が大きく低下したことを主因に、ロスカット後でも株式の評価損は11年12月末で65億円(前年同月末11億円)にまで膨らんだ。その他有価証券全体でみても11年12月末で83億円(前年同月末19億円)の評価損を抱えている。
(5) コア業務純益は10/3期を底に増加推移しており、11/9中間期のROA(コア業務純益ベース、年換算)をみても0.57%と比較的高水準にある。ただ、有価証券運用で高い利回りを確保していることが収益を支えている面もあり、他の収益性指標をみると、経費率が高いなどの改善余地もある。一方、12/3期第3四半期(累計)の最終利益をみると、株式のロスカットを主因に、税引前の当期純利益が25億円と前年同期(35億円)を下回っている。
(6) 連結TierⅠ比率は11年12月末で12.32%。TierⅠ資本対比でみた繰延税金資産の比率は若干高いものの、資本の量、質はともに良好な水準にある。

6.格付けの据置について

今回の格付けの据置は、当行の堅実経営と透明性が適正に評価されたものと考えております。当行ではこの事に満足することなく、更に上位の格付けの取得を目指し、引き続き地域金融機関として地域の皆様の多様なニーズにお応えできるよう堅実な経営に努力していきます。

<本件に関するお問い合わせ先>
総合企画部 藤岡・藤
電話番号:076-424-1219